トレード本を読んだりトレード動画を視聴したりして、自分もトレーダーさんと同じ手法を使ってトレードをしてみよう!と思って実践しても、同じように勝てなくないですか?その理由をお伝えします。
Contents
一言で言えば「経験不足」
プロと同じトレード手法を使っても初心者が勝てない理由、一言で言うと「経験不足」だからです。プロと初心者の違いとしては、
- プロと同じ場面で手法を使えない
- 相場の異変に気付けない
- 常に同じリスクでトレードをしてしまう
- 感情的な取引をしてしまう
- 銘柄選別の違い
- 自分のストレス耐性がわかっていない
などがあります。一つずつ掘り下げてプロと初心者の違いについてお伝えしていきます。
ここで言う「プロ」とは安定してトレードで勝ち続けている人のことを指しています。
同じ場面で使うことができない
優れたトレード手法を持っていても適切な場面で使えなければ意味がありません。
「適切な場面でエントリーできることも含めてのトレード手法じゃないの?」
と思うかもしれませんが、よっぽど単純なトレード手法でもない限り同じ手法・同じ銘柄を見ていてもエントリーポイントは人によって微妙に違います。この差を埋めていくのが簡単なようでめちゃくちゃ難しいです。
プロと同じ手法を使っても、この差で初心者は優秀なトレード手法を持っていたとしても勝つことはできなく負け続けてしまいます。
じゃあどうやって適切な場面で使うことができるのか?と言っても、ここは経験値を積み上げていくしかありません。日々トライアンドエラーを繰り返してその手法が機能しやすい場面を実践を通して理解していく必要があります。
プロは嗅覚が優れている
プロは初心者と違って嗅覚が非常に優れています。鼻がいいとかそういうのではなくて、相場の異変を感じ取る能力のことを指しています。「相場観」とか「相場は雰囲気」とか聞いたことはありませんか?相場で安定して勝ち続けるためにこの能力は必須です。
同じような相場に見えていつもと何か違う…そう感じた時、プロは様子見したり少しロットを下げてトレードしたりします。そうやって相場の異変時に小さく負けることでトータルでの勝ちを目指します。
初心者は相場の異変に気付くことなく普段通りのロットでトレードをしてしまい、相場の異変時に大きく負けてしまいます。何ならそれまで連勝していた人は調子に乗って相場が変わったことにも気付かずロットを上げてしまい、たった一度の負けて連勝分の儲けをすべて吹き飛ばしてしまう人も多いです。
この嗅覚…相場の異変を感じ取る能力は簡単に身につくものではなく、これもまた経験で毎日相場を見続けることで少しずつ養われていきます。そして相場をしばらく休んでしまうと簡単にその能力は落ちてしまいます。
リスク管理で大きな差が付く
リスク管理は相場で生き残るためには必要不可欠です。
- 銘柄によって取れるリスク
- 今の相場で取れるリスク
これらを見極めてプロは取れるリスクを都度調整します。攻める時はがっつりリスク取って攻めて、守りに入る時はロットを小さめに、なんならトレードせずに様子見をします。
初心者は先ほども言ったようにそういうのがわからないので常に同じリスクを取ってトレードをします。また人によっては1回あたりのリスクを取りすぎている人もいます。勝率なんてプロでも6割ほどなので、下振れたら連敗なんて誰もが経験することです。なので1回あたりのロットを大きくし過ぎてしまうと簡単に資産が10%とか20%減してしまうので、取れるリスクの見極めはとても大切です。
例えば連敗が続いてしまい資産が短期間で20%減った場合、次のトレードを普段通りにするのは難しくないですか?運が悪く下振れただけでも、リスクを取りすぎると資産は大きく減ります。そして資産が減った場合、多くの人は普段通りのトレードができなくなってしまいます。
僕はビビりな性格もあるので1銘柄に投資する最大金額は資産の20%程でして、1回あたりに許容できる負け額は資産額の0.1~0.2%程です。これならたとえ10連敗しても資産は1~2%くらいしか減りません。もちろん10連敗なんて確率的にはほぼありえない数字ではありますが…。
後は銘柄によって取れるリスクとして代表的なのが流動性リスクです。流動性リスクのある銘柄を大型株と同じように買ってしまうと、売る時に買い板がないので不利な価格で売ることになってしまいます。流動性リスクについては多くの人が大丈夫でしょうけど、意識しておきたいことです。特にETFだと稀にマーケットメイカーがいなくなり、板がスッカスカになることがあります。2024年に中国株ETFがたった7営業日で株価が50倍と異常な価格をつけたこともあります。中国株ETFについて詳しくは別記事で詳細を書いています。
ETFのマーケットメイク(マーケットメーク)とは、取引所で形成される市場価格と、ETFの理論価格との差を利用して利益を得る、すなわち裁定取引(アービトラージともいいます)をする行為です。マーケットメイクをする会社はマーケットメイカーと呼ばれています。
感情的なトレードをしてしまう
勝ち続けている人のトレードは正直まったく面白みがありません。工場の単純作業の様に、基本同じことの繰り返しです。そこに面白みはありません。でも、お金は増えていきます。
負ける人の多くは一回一回のトレードに一喜一憂しています。勝てば嬉しいし負ければ悲しい。負けが続けばイライラするし一発逆転を狙ってロットを普段の数倍にしてトレード。もしくは連勝したら調子に乗って普段の数倍のロットでトレードとかも。傍から見るととても楽しそうにトレードしているな~と思ってしまいます。
こんな感情的なトレードをしてしまう人はいつまで経っても絶対に勝てません。ポーカーについて書かれている賭けの考え方という書籍には、「損失額の8割は感情的になってから(意訳)」との記載がありました。これは言い換えると冷静にトレードしさえすれば損失の8割は防げるということです。
トレードで感情的になってしまう人は、賭けの考え方やデイトレードの書籍を読んでメンタル面を鍛えてください。また、どうしてもイライラが治まらない場合はしばらく席を外すとかそういった対策も検討すべきです。
銘柄選別が下手
触る銘柄はトレード手法によって全然違ってきます。デイトレードなら新興銘柄を触る人が多いでしょうし、短期トレードであれば新興銘柄だけではなく大型株をトレードする人もいるでしょう。なので一概に銘柄選別が上手い・下手は言いづらい部分はあります。
例えば僕が手法を公開している板読みデイトレードは新興銘柄をトレードしますが、新興銘柄の中でも板読みが機能する銘柄としない銘柄があります。板読みがやりづらい銘柄でデイトレードをしても勝つことは難しいです。
銘柄選別は自分で調べるだけではなく、例えばデイトレをやっているのなら、毎日デイトレをしている人のブログやXをチェックすることである程度プロと近い銘柄が触れるはずです。触っている銘柄が違うかも…なんて思う人は、自分がやっているトレードと近い人を見つけて、その人のXやブログ・YouTubeを覗いてみてください。その人が日々の結果を公開しているのであれば、毎日チェックすることで似たような銘柄が触れるようになるはずです。
意外と大切なストレス耐性
ストレス耐性はある程度までは鍛えられますが、向き不向きの要素も強いです。
- 自分が許容できるロット(資金)
- トレード手法が自分に合っているか
この2つは自分なりの答えを出しておきましょう。自分が許容できるロットを超えてトレードをした場合、冷静な判断ができなくなります。たまたまそれが上手くいった場合はいいですが、逆方向にいってしまいとんでもない含み損が表示されたら何をしていいかわからなくなってしまいます。常に冷静なトレードをするためにも、自分の許容範囲内のロットでトレードをしてください。
自分に合ったトレード手法を見つけるのは結構難しい作業です。例えば僕は安定志向なので、大儲けはしなくていいから毎日安定したプラスを作りたいと考えています。なので自分が実践するトレード手法は大勝はないけど安定して毎日勝ちやすい手法となっています。1日に100万勝つ日もあれば50万負ける日もある…そんなトレードは自分には耐えられません。
トレードは長距離マラソンと同じように自分のペースで長く続けていくものです。ストレスの溜まるやり方は絶対に続かないので、許容できる資金量と自分にあったトレード手法を必ず見つけておいてください。
経験値を付ける為に
最後にプロ並みの経験値を付ける為にやるべきことを簡単に紹介していきます。
相場を見る
と言っても何度かお話したように、とにかく相場を日々見続けることでしか経験値は増えていきません。近道はありません。トレード手法は書籍を読んだりYouTubeを視聴したりすれば増えていきますが、経験値だけは勉強で身につけることはできません。毎日時間を使って9時~15時半と相場を見続けてください。
日々の予習と復習
もちろんただ見てるだけでは意味がありません。そこで気付いたことや実際に自分自身がトレードをした時の反省などを相場ノートに書いていってください。僕自身死ぬほどの努力をしても2年近く負け続けた過去があるので、めちゃくちゃな努力をしてもほとんどの人は数か月負け続けると思います。
何ならトレードは向き・不向きある世界なのでどれだけ努力しても一生勝てない人も中にはいます。そんな中でも僕自身いつか勝ちたい…と思っていまして、書籍「デイトレード」のこちらの言葉によく励まされていたので最後に紹介します。
何ひとつうまくいかず、すべての選択の結果に自らの未熟さを思い知らされた時に、自らが成長しているとは思えないかもしれないが、こうした困難から這い上がってくるたびに大きな成長を遂げているのである。困難から這い上がってくる能力自体がその証である。トレーダーとして成長するには、心底トレーディングをやめたくなるような日を耐え忍んで明日を迎える経験が不可欠である、勝つためには継続しなければならないということを決して忘れてはならない。
デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術より引用
まとめ
それではまとめです。
プロと初心者が同じトレード手法を使っても初心者が勝てない理由は経験不足が大きな要因です。具体例として分けると、
- プロと同じ場面で手法を使えない
- 相場の異変に気付けない
- 常に同じリスクでトレードをしてしまう
- 感情的な取引をしてしまう
- 銘柄選別の違い
- 自分のストレス耐性がわかっていない
などがありました。経験値を増やすためには日々相場を見続けるしかありません。トレードで安定して稼げるようになりたい人は日々努力をして一歩ずつ前に進むことを意識していってください。
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