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利食いと損切りは投資でとても難しい部分
株式投資では株の買い時より利食いや損切りをする売り時の方が100倍難しいです。買い時は何も考えずともいつでも買うことができます。しかし売り時は、買った時の株価によっては利食いにもなるし損切りにもなります。利食いができれば嬉しい気持ちになりますし、損切りになれば悲しくなります。損切りをするのが嫌で、株を売るのを遅らそうとする人もいるでしょう。買い時は何も考えずとも買うことは出来ますが、売り時は自分のお金が増えるか減るかが確定するので、たくさんの心理的な影響で売り場を決めることはとても難しいのです。
今回の記事ではその難しい売り時について、一番ストレスが掛からずに利益を最大化する方法があるのでそのことをお伝えしていきます。
損切りはもちろん、利食いも必ず悔しい気持ちになる
利食いっていつでも悔しい気持ちになりませんか?利食いをめちゃくちゃ上手くできて大満足!なんて人、ぼくはあまり見たことがありません。
例えば、
自分が1000円で買った株価が値上がりし1050円になったから、利食い。
…これだけ見ると成功しているように思いますよね?でも、もしこの後株価が1100円に上昇したら、死ぬほど悔しい気持ちになりませんか?1000円⇒1050円と、50円の利食いを成功してその利食いで満足したとしても、後で利食いした株が1100円まで値上がりしていたとしたらめちゃくちゃ悔しい気持ちになります。僕なら発狂します。笑
他にも、先程と同じで自分が1000円で買った株価が1050円になったとします。本来なら利食いたいけど少し欲張ってもっと上昇したところで利食いをしようと考えます。しかし、それとは裏腹に株価が下がり1020円まで下がってしまいました。同値撤退するよりかはマシか…と思って1020円で利食い。これもめちゃくちゃ悔しい気持ちになりますよね。本来利食おうと考えてた1050円での利食いを無視して欲張った所為で、結局1020円での利食いになってしまったのですから。このように、利食いというのはいつでもストレスとの闘いなのです。どれだけ利益が出ても絶対に悔しい気持ちになるのが利食いなのです。
利食いが100%上手くいくのは無理だと知っておく
しかし1つだけ覚えておいて欲しいことは、100%利食いで上手くいくことは不可能だということ。先ほどの例だと、1000円で買った株を1100円の天井で利食いすることは不可能です。100回中1回くらいは天井で利食いする事はできるかもしれませんが、実際は株価がどこまで上がるかは誰にもわかりませんので天井で利食いをするのはほとんどの確率で無理です。
だからこそ、頭からしっぽまで利食いを100%完璧にするのは無理だということは先に自覚しておきましょう。今回紹介する分割売買と言う利食いと損切りで使うテクニックは、”100%利食いや損切りが上手くいくことなんて無理”と言う前提で、この手法が機能していきます。
分割売買とは?
では分割売買とはいったい何なのか?
と言っても、”分割売買”と言うワードを見るだけである程度推測はできると思います。名前の通り、分割売買とは持っているポジションを分割で利食い(または損切り)をしていくテクニックです。分割で売買をすることを分割売買と言う…名前の通り、そのままです。詳しく説明するよりかは、具体例を見ていった方が早いと思うので、具体例を示していきます。
…がその前に。分割売買は1単元のエントリーだと機能はしません。「分割売買」ですから、1単元だけしか持っていなければ分割での売買は出来ません。少なくとも3単元以上を持っていなければ、分割売買は機能しないので、そのことだけは前提として覚えておいてください。
単元の意味についてはこちらで記事にしています。
分割売買の具体例1
では分割売買を使った具体例を紹介していきます。
先ほどと同じで1000円で買った株があるとします。こちらは5単元のエントリーとします。1単元100株だとして、500株のエントリーになります。
損切りは970円とします。
損切りがエントリー価格から30円なので、利食いも30円幅と設定。
①1030円で2単元利食い(+6000円)
②1060円で更に2単元利食い(+12000円)
③1090円でラスト1単元利食い(+9000円)
どうでしょうか?
こんな感じで分割売買をしていけば天井かどうかを気にせずに少しずつ利食いをしていくことが可能なので、利益をしっかり確保しながらも残ったポジションで利益を伸ばしていく事が可能なので、ストレス無く利食いができそうだと思いませんか?
もちろん5単元を全て1090円で利食いをする事ができれば、利益は+45000円となるのでそれが一番です。しかし、株価がどこまで上がるかは誰にもわかりませんよね。だからこそ、少しずつ少しずつ分割で利食いをしていき、利益を分割で確保していくのです。
分割売買の具体例2
では具体例2です。
今回も条件は同じで1000円で5単元のエントリー。損切りは970円です。ただ今回は株価が上がり続けることなく、下がったり上がったりをしています。
①1030円で2単元利食い(+6000)
②その後株価が下がってしまったので1010円で1単元利食い(+1000)
③更に株価が下がってしまったので、1000円で1単元同値撤退(±0)
④その後少し株価が上昇し、1030円で1単元利食い(+3000)
今回はトータルで+10000円の利益になりました。先ほどみたいに1090円での利食いを企んでいたら、もしかしたら1030円まで株価が上がった後に1000円まで戻ってきた時に5単元全て同値撤退で±0で終わっていたかもしれません。しかし、分割売買をすることで、想定したように株価は上昇しませんでしたが、+10000円と言う利益を残すことが出来ました。株式投資では自分が思ったように株価が動くことなんてほとんどありません。だからこそ、分割で少しずつ玉を減らしながら利益を確保していくことが大切なのです。
分割売買は利食いもそうだが、損切り額もコントロールできる
そして覚えておいて欲しいことは、分割売買というテクニックの大きなメリットは、損失をとても小さくすることが出来ることです。分割売買のテクニックを知っているかいないかで、損切りの額が2倍以上変わる事もあります。
分割売買の具体例3
では具体例3です。
条件は同じ通りです。1000円で5単元のエントリー。損切りは970円。今回は株価が下がっていくパターンです。
①値上がりを想定して買ったが、株価が下がってしまったので985円で2単元だけ損切り(-3000)
②損切りした後少し反発したので、1000円で1単元同値撤退(±0)
③その後また株価が下がってしまい、985円で1単元損切り(-1500)
④損切りラインに引っかかり最後の1単元も970円で損切り(-3000)
今回はトータルで-7500円でした。しかし分割売買を覚えていなければ、もしかしたら損切り価格と決めていた970円で全てを損切りすることになり、-15000円の実損を計上する可能性もありました。本来なら上がると思って買っているのに、下がると言うことはおかしいというわけです。だからこそ15円下がった時に少しだけポジションを減らすことが大切です。分割売買を覚えることで、自分が想定した通りに株価が上昇しなかった時や、エントリーした後にいくら時間が経っても株価が上昇しない時などに、少しポジションを減らす事でリスクを軽減することが出来ます。(デイトレで)株価が上昇すると思って買っているのに、2,3時間たっても株価が上昇しなければ自分の考えとは違う現象が起きていることになります。そうやって株価だけではなく、時間的リスクも考えて、分割売買を使ってポジションを少し減らすことができるのも分割売買の魅力です。
利食いと損切りのパターンを作っていく
分割売買はいかがだったでしょうか?
分割売買を使えば利食いや損切りのパターンは無限に作る事ができます。もちろん価格だけではなく、時間的リスクを考えてもポジションを減らすかどうかを決めることも大切です。先ほど言ったように、株価が上がると思って買っているのに、買ってから1時間たっても株価が上昇しなければ自分の考えとは違うことが起こっている可能性が大きいからです。色々なパターンを考えて、分割売買を自分自身の売買に是非取り入れてみてください。そうすることで利益も損失も今までとは大きく違う結果に繋がります。何より嬉しいことは、利食いや損切りにかかるストレスが小さくなることです。
分割売買、是非使ってみてくださいね。
ちなみに分割売買は「ついてる仙人」さんの相場塾に入って習ったことです。
相場塾に入るのは値段が高いので、こちらの本を読むだけで分割売買についてもっと本格的に学ぶことが出来ます。もし分割売買を更に詳しく勉強したい方は、是非ついてる仙人さんの本を一度読んでみてください。
分割売買をマスターしたら、続いて読んで欲しい記事はこちらです。分割売買とトレイリングストップの2つのテクニックを活用する事で、更に利食いと損切りの技術が向上します。
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