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順張りは逆張りと違い大きな損失になりにくい
株を買う際、チャートを見てトレードしている人には二通りの買い方があります。それは、順張りか逆張りか。どちらが良くてどちらが悪いとかは特にありません。人によって好き嫌いもあるでしょう。どちらにも良い面はありますし、悪い面もあります。日本人は性格的に逆張りをする傾向が高く、アメリカ人は順張りをする傾向が高いとの情報があるので日本人はどちらかと言うと逆張りをしている人が多いです。しかし僕個人は順張りをおすすめしています。特に投資初心者の人が逆張りをすると高い確率で大きな損失になる可能性が高いからです。逆張りで投資をして痛い目を見る人を僕は今までに何人も見てきました。順張りと逆張りのどちらでやっていくか迷っている人や、投資を始めたばかりの人は、逆張りではなく順張りで投資をしていきましょう。その理由はこちらの記事でお伝えしていきます。
順張りとは
順張りとはトレンドに沿ったエントリーの事を指します。トレンドには、「上昇トレンド」「下落トレンド」「トレンドレス」の3つがあります。
・上昇トレンドは右肩上がりに株価が上がっている状態。
・下落トレンドは右肩下がりに株価が下がっている状態
・トレンドレスは株価が方向感がなくヨコヨコの状態
わからない人はチャートを見てイメージを掴んでください。
上昇トレンド
下落トレンド
トレンドレス
トレンドの意味は何となくわかって頂けたと思います。さてこの時に順張りと言うのはどうするのかと言うと、名前の通り流れに沿って投資をしていきます。上昇トレンドなら買いのみを考える。下落トレンドなら売りのみを考える。そしてトレンドレスなら売買をしない。これが順張りでのエントリーをする上での基本です。トレンドに沿った売買だけをしていきます。
逆張りとは
では逆張りとはどういう意味かと言うと、順張りとは全く逆の事をします。となると簡単ですね。
・上昇トレンドなら売りのみを考える。
・下落トレンドなら買いのみを考える
・そしてトレンドレスなら売買をしない。
ここでもしかしたら、上昇トレンドなら買いのみを考えた方がいいのになぜ売りを考えるのか?といった疑問や、下落トレンドなら売りのみを考えた方がいいのになぜ買いを考えるのか?と言った疑問をお持ちの方もいるかと思います。
逆張り手法の基本的な考え方は、上昇トレンドであるならば「この株価は買われ過ぎだし、そろそろ下がるだろう…」と考えます。下落トレンドであるならば「この株価は売られ過ぎだし、そろそろ反発するだろう…」と考えます。これが逆張りの思考です。ではどういったポイントでエントリーをすれば逆張り投資で儲かるのか、成功例としてチャートを表示します。
逆張り投資での儲け方
イメージだけで構いませんので逆張りの場合はどこでエントリーをすれば儲かるか、確認してください。
・上昇トレンドでの逆張り(空売り)
上昇トレンドだと天井で空売りし、下がったところで買戻しをすれば儲かります。
・下落トレンドでの逆張り(買い)
下落トレンドでの逆張り投資が一般的でしょう。この銘柄は流石に下がりすぎだからこの辺で買っておけば儲かるだろう…と考えて、下がり続けている株をナンピンして買い下がっていく人が多いです。
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空売りをする場合は信用取引について知っておきましょう。
順張り投資の詳しい勉強はついてる仙人さんから学ぶのが一番
上昇トレンドや下落トレンド、トレンドレスの定義に関してだったり、順張り投資での詳しい手法等は、ついてる仙人さんが理論的にわかりやすく説明をしてくれているので更に踏み込んで勉強したい人はこちらの本をおすすめします。
ついてる仙人さんは完全に順張り投資のデイトレーダーで、上昇トレンドでは買いのみしか考えませんし、下落トレンドでは売りのみしか考えませんし、トレンドレスなら絶対に手を出しません。物凄くトレンドにたいして厳格なルールを作り、トレンドに沿ったエントリーをただただ毎日繰り返しています。
幸せなお金持ちになるための 日経225先物必勝トレード術 著:ついてる仙人
ついてる仙人さん関連の記事を他に書いています。僕は過去に20万円近く支払ってついてる仙人さんが行っている相場塾に入塾していたことがあります。
順張りのメリットデメリット
ではここからは順張り投資のメリットデメリットについてお伝えしていきます。順張りにも逆張りにも、メリットがあればデメリットもあります。総合的に見れば、逆張りより順張りを僕はおすすめしています。
順張り投資のデメリットはエントリーポイントが難しい
まずは順張りのデメリットからお伝えします。順張り投資はエントリーポイントが技術的にも精神的にも難しいです。エントリーポイントは、順張りだからと言ってどこでも買っていいわけではありません。上がっているからと言うだけで適当に株を買ってしまうと、買ったところから少し下がってしまえば怖くなって損切りをしてしまいます。順張り投資でのエントリーにはしっかりとした理由が必要です。
順張りでのエントリーポイントの基本は押し目買い・戻り売りです。押し目買い・戻り売りと言う言葉を初めて聞く人もいるかもしれませんので、簡単に説明しますね。
押し目買い・戻り売りとは
先ほど載せた上昇トレンドのチャートを見てください。

このチャートはローソク足と一本の移動平均線があります。赤い線が移動平均線です。この移動平均線が右肩上がりだと上昇トレンドでした。ただ右肩上がりとは言っても、株価は上がったり下がったりを繰り返しています。その繰り返しをしながら、徐々に株価は上がっています。
押し目買いとは、上昇トレンドを形成している株価が、下がり切ったところ(調整)から上昇に反転するポイントで買うことを意味します。戻り売りはその逆の意味で下落トレンドで上がり切ったところから下落に反転するポイントで売ることを意味します。
先ほどのチャートで言うと、〇をつけた部分が押し目買いポイントになります。

〇のポイントで買うことができれば大きな利益になりそうです。ただこれは全てのチャートを見れているから結果論としてエントリーポイントがわかるだけです。実際の相場ではエントリーしてからその後上昇するか、下落するかは誰にもわかりません。押し目買いとは言っても、本当に調整が終わった後に買って上手く利益を出すことは何度も経験をしていかないと難しいです。
慣れない間は調整が終わってもいないのに早すぎる押し目買いをしてしまい、その後株価が値下がりして底で損切りした後に反発する…みたいなこともあるでしょう。逆に押し目買いが遅すぎて、調整が終わった後に大きく上昇し過ぎてから株を買ってしまい、結果的に利益があまり出なかったり、損切りが大きくなったりすることもあるでしょう。
結果論では押し目買いは簡単にお伝えすることはできますが、実際に押し目買いをする時はその後の株価は当然ながらどうなるかわかりません。本当に調整が終わったのか、終わっていないのかを判断しなければいけません。だからこそ、順張りはエントリーが難しいのです。
順張りのメリットは損切りのポイントが明確
順張りのメリットです。僕が順張りをおすすめする理由の一番のメリットが、順張り投資は損切りが明確であるからです。
先ほどの〇をつけた上昇トレンドのチャートを見てみましょう。

押し目買いをする理由は、
・上昇トレンドである
・下がり切ったところ(調整)から上昇に反転するポイント
この2つの理由でした。
このまま株価が上がれば利食いだけを考えていけばいいですが、下がった場合に損切りをする可能性も当然あります。その場合、押し目買い(戻り売り)をしている場合は損切りがわかりやすいのです。押し目買いをした場合の損切りは直近安値を割った時です。チャートに損切りをする際の線を引くとわかりやすくなります。一度見てみましょう。

どうでしょう?押し目買いをした場合、直近安値を割ればエントリーをした理由が崩れる為、損切をしなければなりません。エントリー基準が明確なので損切りもわかりやすいのです。株式投資初心者は買った株が値下がりしてもずるずると持ち続けてしまう事が多いですが、順張り投資をしていると損切りが明確なのでずるずる持ち続ける事はありません。だからこそ僕は逆張りより順張り投資をおすすめしています。
逆張りのメリットデメリット
では続いて、順張りではなく逆張りについてのメリットデメリットをお伝えしていきます。
逆張りは順張りと違ってエントリー理由がわかりやすい
逆張りのメリットは、とにかくエントリーポイントがわかりやすい事です。順張りではエントリーが難しいと説明しましたが、逆張りは逆なんです。
じゃあどこで買えばいいかと言うと、この株価は安い!と思えば買えばいいだけです。先ほど見せたチャートを再び表示します。

こんなチャートでした。株価が下がりすぎ…と思う時に買うんでしたね。もしくは上がりすぎた時に空売りをするんでした。それが逆張りです。だからメリットとしては、エントリーがしやすい事が一つです。
逆張りでのエントリーは損切りが難しい
しかし逆張り投資はデメリットが大きすぎるのです。このデメリットがあるからこそ僕は逆張り投資を投資家にすすめることができません。
まずこのチャートを見てください。先ほども一度見ているチャートです。

こちらのチャート。矢印のポイントを見ると、見事に底で上手く買えていますよね。このポイントで買うことが出来ると大きな利益になりそうです。しかし、これは全て結果論で語っているだけです。実際ならこんな上手く底で買うことなどほとんどの確率でできません。

先ほどのチャートを見ると、もし未来の株価が知らない場合、下の画像で見ると〇のポイントで買いたくなりませんか?一番左の矢印で買って上手くいっているなら、次にその株価が同じ価格まで下がったとしたなら、当然ながら買いたくなってしまう人は多いと思います。
この後の結果がわかっているならば当然買いませんが、実際の相場では未来の株価は誰にもわかりません。だとするならば、〇のあたりで買いたくなるのも無理はありません。しかし株価を見る通り、買った後も一向に反発はしませんよね。下がった時に、本来なら損切をしないといけないのですが、そもそも株を買った理由は「株価が安いから」買っているわけです。
であるならば、更に買値から株価が下がった場合、損切りはしにくいと思いませんか?株価が安いんですから、更にナンピンをしたい気持ちの方が強くなりませんか?
…これが、逆張りをおすすめしない理由です。株価が安いと思うから買うならば、下がる度一生ナンピンをしたくなります。逆張りは損切りがとてもしにくいのです。
ナンピンをしても9割がた同値撤退か小幅利食いで助かる
ナンピンをしても、大抵は助かります。同値撤退できたり、小さな利食いで終わらせたりできます。しかし、10回中1回くらいの確率で下がり続ける株に出会ってしまいます。ナンピンをしても更に下がり続けてしまい、評価損がどんどん大きくなっていきます。そして最後自分の投資資金を全て吹っ飛ばしてしまうような株価で損切りをする羽目になってしまいます。
これが逆張り投資の怖さです。株式投資の世界ではどれだけこれまで上手くいっていたとしても、たった1度の損切りでこれまでの利益はもちろん、投資資金を全て吹っ飛ばす可能性があるのです。逆張りは難易度が高い投資だというのを覚えておきましょう。
順張り逆張りのまとめ
順張りと逆張りについて、どうだったでしょうか?普段順張りしている人も、逆張りをしている人も、思うことはあったかもしれません。
僕は順張りをお勧めする
僕は何度も言っていますが、順張りをおすすめしています。その理由は損切りの基準が明確だからです。上手く損切りができる人ならばいいのですが、損切りが苦手な人であるならば、損切りの基準が曖昧な逆張りは絶対におすすめしません。順張りで投資をすることを強くおすすめします。
実は僕自身は逆張りを得意としている
これだけ順張り投資をすすめておいて、「ふざけんな!」って話かもしれませんが、僕は順張りが実はとても苦手で、ポジションを作る際は逆張りをメインにしています。
ただし、僕は買う銘柄は厳選していますし、リスクがとても低い銘柄のみを買うようにしています。僕が逆張りをしている手法や銘柄については、こちらの記事でお伝えしています。
順張り投資を一度本格的に勉強したい方はついてる仙人さんの本を一度読んでみてくださいね。順張りだけではなく、相場にたいしての考え方に関してもとてもとても勉強になります。本当にめちゃくちゃタメになる本です。
幸せなお金持ちになるための 日経225先物必勝トレード術 著:ついてる仙人
順張りか逆張りかを選ぶのはあなた自身ですが、僕自身は強く順張りをおすすめします。しっかりとリスク管理を出来るならば逆張りでも良いとは思いますが、損切りを上手く出来ない人は、順張りでの投資法を極めていってください。
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