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知らないと怖い中国株ETFで起きた10年に1度のこと

 今回中国株ETFで起きた怖いことについて紹介していきます。起こったことについて取るべき戦略やETFの活用方法なんかについても自分の経験を踏まえて紹介しています。

 ETFは僕自身まだまだ理解できていないことは多く厳密な部分まで説明することは正直難しいです。ですがいくつかのサイトを参考にしつつ最低限知っておかないとヤバいことを紹介しているので、ETF初心者の人や今回中国株ETFを触って負けた人は目を通してください。

中国株ETFで起きたこと

 まずこちらのチャートをまず見てください。

 中国株ETFの1つである”2553ONE ETF南方 中国A株 CSI500”の価格がたった数営業日で50倍弱に上昇しています(以下2553と記載します)。このETFは中国A株とほぼ連動しますので、中国A50 CFDの日足チャートを見てみましょう。

2553と中国A50 CFDは厳密には違うので、完全に連動するわけではありません。

 見てわかるように、短期的に大きく価格は上昇していますが、中国A50 CFDの上昇率は約1.5倍です。2553は中国A50とほぼ連動するETFなのですが、大きく価格が乖離していることが2つのチャートを見るとわかります。というか短期間で50倍になる指数なんて聞いたことがありませんよね。

 今回こういった現象が2553だけではなく全ての中国株ETFで起きています。起こったことと僕自身の感想を3行でまとめると、

  • 市場価格と基準価額が大きく乖離
  • 普通に空売りできないから被害者は少なかったはず(1日信用では空売りできた)
  • 買いで損した人はただただ勉強不足

 です。今回僕が記事を書こうと思ったのは、買いで損している人が意外と多いことを知ったからです。市場価格と基準価額が乖離したので空売りして負ける分には同情の余地はあるのですが、買いで負けている人はETFのことを知らなさすぎます。

ETFは市場価格と基準価額がある

 ETFには市場価格と基準価額(きじゅんかがく)の2つがあります。市場価格は普通に投資家が市場で売買する時の価格です。基準価額は1日に1回公表されまして、純資産総額をその日の口数(くちすう)で割った値段のことです。

基準価額を調べるなら東証マネ部!がおすすめです。

 基準価額がいわゆるそのETFの理論価格、もっと簡単な言葉で言うと本当の価格です。基準価額より市場価格が高ければそのETFは割高に、基準価額より安ければETFは割安となります。

 今回の中国株ETFは市場価格がこの基準価額よりはるかに高い価格となりました。先ほど紹介したETF2553だと市場価格は基準価額の24倍になった日も。

 裁定取引やアービトラージと言われる、市場価格と基準価額の鞘取りをしている人たちからすると24倍はあり得ないことなんですよね。まだアルゴとかがほとんどいない2000年くらいならもしかしたらあったのかもしれませんが、アローヘッドが稼働…機械での高速取引が当たり前となった今の世界でこれだけ乖離することは理解できません。

 空売りして負ける分には同情する、と僕が言ったのはこういった理由からです。今回は普通に空売りできない銘柄ばかりですし、連日S高張り付き…なんてこともなかったので売り方はいつでも逃げ場があったと思います。といっても1日で株価が2倍になるETFもあったので、素早い損切りとロット管理を間違えると人によっては退場があったのかもしれませんが。

先ほどの基準価額に1つ補足です。少し難しい話なので分からない人は飛ばしてもらって構いません。基準価額は1日に1回しか公表されないので、相場が開いている時間帯であればリアルタイムでの基準価額、いわゆる理論価格はわかりません。

ですが取引時間中のETFの基準価額の推定値もJPX公式サイトでは一部のETFだけ公表されています。取引時間中のリアルタイムの基準価額のことをインディカティブNAVといい、iNAV(アイナブ)と記載されていることが多いです。

価格が乖離した理由

 市場価格と基準価額がこれだけ乖離したことには4つの理由が重なったからだと考察しています。

  • 中国の大型連休が10/1~10/7にあった
  • 休みの影響か、一時的にマーケットメイカーがいなくなった
  • 仕掛け+投資初心者による買いが入った
  • 中国株ETFはそもそも板薄+出来高少ない銘柄が多かった

 ETFのマーケットメイク(マーケットメーク)とは、取引所で形成される市場価格と、ETFの理論価格との差を利用して利益を得る、すなわち裁定取引(アービトラージともいいます)をする行為です。マーケットメイクをする会社はマーケットメイカーと呼ばれています。

⇒シンプレクスのETF マーケットメイカー~ETFのマーケットメイクとは?~

 今回価格か乖離したタイミングは中国の大型連休となっていました。休みの間はマーケットメイカーが仕事をしないことが稀にあります。また中国株ETFはどれも板が薄い銘柄が多いので、少額資金でも簡単にS高・S安になってしまいます。少額資金と言っても数千万・数億円が必要なことは多いですが。

 そういったタイミングに仕掛けなのか投資初心者がボラに魅了されたのかはわかりませんが、一気に買いが入ってきたことで市場価格と基準価額が大きく乖離し、連日のS高に繋がったのかと推測をしています。

 この価格の乖離はETFの管理会社も連日注意喚起をしていまして、いずれ市場価格は基準価額に収れんしていくと記載されていました。事実、中国の大型連休終了後は多くの中国株ETFがS安となり、徐々に基準価額に近づいてきています。

理論値との価格差まとめ

 さて、ここで中国株ETFで話題になった銘柄の日足チャートを備忘録も兼ねて載せておきます。銘柄によってどの程度市場価格と基準価額に乖離が出ているかをご確認ください。中国の指数はこの期間で大体1.5倍に上昇しています。

2530-MAXIS HuaAn中国株式(上海180A株)上場投信
  • 価格は直近安値11,440円から高値109,600円まで9.6倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は15,071円です。
2553-One ETF 南方 中国A株 CSI500
  • 価格は直近安値1,220円から高値70,400円まで57.7倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は1,666円です。
1309-NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信
  • 価格は直近安値34,950円から高値77,220円まで2.2倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は45,831円です。
1322-上場インデックスファンド中国A株(パンダ)E Fund CSI300
  • 価格は直近安値6,560円から高値16,500円まで2.5倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は8,871円です。
2628-iFreeETF 中国科創板50
  • 価格は直近安値1,321円から高値13,500円まで10.2倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は2019.5円です。
2629-iFreeETF 中国グレーターベイエリア・イノベーション100
  • 価格は直近安値2,198円から高値22,510円まで10.2倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は2909.3円です。
2254-グローバルX チャイナEV&バッテリー ETF
  • 価格は直近安値649円から高値1,322円まで2倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は921.57円です。
1572-中国H株ブル2倍上場投信
  • 価格は直近安値3,542円から高値7,560円まで2.1倍に上昇しています。
  • 基準価額は2024/10/11は5,953円です。
1573-中国H株ベア上場投信
  • 価格は直近高値11,765円から安値8,551円まで0.7倍となっています(ベア)。
  • 基準価額は2024/10/11は9,378円です。

 以上です。銘柄によって上げ幅が全然違うことがわかります。

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個人投資家の取るべき戦略

 さて、ここまで中国株ETFで起きたことを紹介してきました。ここからは今回の中国株ETFの動きにたいして、個人投資家が取るべき対策について紹介していきます。

正直触らないのが一番

 と言っても僕自身の結論しては、今回の中国株ETFは触らないことが一番です。基準価額から大きく乖離することで「チャンスだ空売りしてみよう」なんて思うかもしれません。ですが異常な値動きに理屈で対応してしまうと一撃死するリスクがあるんですよね。相場は理屈だけで動くモノではありませんので。

 2553のETFでは市場価格は基準価額の24倍になった日もあります。その一点だけで見ると、そこで空売りしてたら大きな儲けに…なんて思うかもしれません。ですが本来は市場価格が基準価額の2倍になることですら異常値ですし、何なら1.1倍になることですら銘柄にはよりますが、異常な市場価格です。

 もし早すぎた空売りをしてしまい、そして意地になって買戻しをしなければ一発退場の可能性もあります。と言っても今回の中国株ETFは一日信用でしか空売りできない銘柄ばかりだったので、持ち越したとしても翌日の寄り付きには強制決済されるんですけどね。

唯一触るとすれば連休明け近辺

 唯一この日に触れば儲かりそう”だと思った日は、10/7引けか10/8寄り付きです。今回市場価格と基準価額の乖離が起きた一番大きな理由は中国が連休だったからです。その中国の連休が10/7に終わるので、中国株ETFも10/8から市場価格が基準価額へと近づいていくと考えました。

 リアルタイムで監視していた1309と2553を例に10/7引けと10/8寄り付きの動きがどうだったかを解説します。

1309の10/7引けと10/8寄り付き

 1309は10/7引けに空売りをしておけば、翌日10/8はS安張り付きだったので大きな利益となっています。10/7引け時点では50口くらいは一日信用の空売り在庫があったと記憶しています。

 10/7引けで10口空売りした場合、10/7引けに68,020円で空売り⇒10/8に58,020円で利食いと投資額68万円で10万円の儲けとなります。

2553の10/7引けと10/8寄り付き

 2553は10/7引けで空売りすると10/8は大幅GUで始まっているので大きな損失となります。10口空売りした場合、10/7引けに42,400円で空売り⇒10/8寄り付き67,100円で損切りと10口でも247,000円の損失額となります。

 ですが10/8寄り付きに空売りした場合、67,100円で空売りして、10/8はS安に張り付いたので持ち越しして翌日の寄り付きに17,800円で利食いしたら、たった10口でも493,000円の利食いとなります。

 結果的には10/7の引けか10/8の寄り付きに空売りすることは正解ですが、銘柄によっては10/7引け空売りだと短期的に大きな損失額となることがわかります。空売りは損失無限大のリスクがあるので、2553を10/7引けで空売りした場合、10/8の寄り付き損切り後に再度空売りすることは精神的に厳しい人も多いのではないでしょうか。

 このことから、中国連休明けを見越して空売りすることは間違いではないですが、やはりリスクは高いので無理してトレードする必要はないのかなと個人的には思います。万が一空売り後に株価が大きく上昇してもマーケットメイカーがいなければ板は激薄なので、少ないロットでも数十万単位の損失額になってしまいます。

リスクわかった上で買いはあり

 市場価格が基準価額より大きく高いことをわかった上で、”敢えて買いで勝負する”というトレードもありと言えばありです。いわばこれはチキンレースでして、逃げ遅れた場合は大きな損失になる可能性はありますが、上手くハマれば一日で驚くほどの利益額を計上する可能性もあります。

 理由は説明せずとも中国株ETFの日足チャートを見ればわかると思います。日にはよりますが株価が一日で50%上昇とか2倍になっている銘柄がありますよね。タイミングよくトレードできればその値幅を取ることができるわけです。

 買いで入る注意点としては、

  1. 中国の連休明けがリミット
  2. マーケットメイカーが急に仕事しだしたらアウト
  3. 急に売り気配からのS安連発で逃げられないリスク
  4. 異常値での売買で空中戦なのでレバは絶対に掛けない

 マーケットメイカーが急に仕事をするというのは、注文を出すということです。マーケットメイカーが仕事をしだしたり、大口の売りが降ってきたりすると、急な売り気配から逃げられずS安連発…みたいな展開が一番怖いです。

 S安連発リスクがあるので、買いで入る場合は絶対にレバを掛けないことが必須です。また最悪株価が半減どころかさらに下がるリスクも考えておきましょう。市場価格は基準価額にいずれは戻っていくので、基準価額になった場合の損失額はトレード前に考えておきましょう。ちなみに僕は今回の中国株ETFは売りで入ることはあっても、買いでは絶対に入りたくないです。

中国株ETFからの教訓

 今回の中国株ETFから得た教訓をサラッとお伝えしていきます。

ETFを触る際の注意点

 中国株ETFの経験から僕が思うETFをトレードする際の注意点は以下の4点です。

  • マーケットメイカーがいるETFだけをトレードする
  • 板に厚みがあるETFじゃなければ触らない
  • 極端に出来高の少ないETFは触らない
  • ETF連動の国が休場の場合は触らない

 この4点を徹底すれば今回みたいな事故に遭遇する可能性は低くなります。

 マーケットメイカーがいるETFかどうかは板の厚みを見れば大抵わかります。日経平均のETFであれば、日経平均が動いた時に厚い板も上下に動いていれば問題ありません。

 ですがマーケットメイカーが一時的に仕事をしなくなる(注文を消す)可能性もあります。そういった場合に備えて出来高の少ないETFは触らない方が良さそうです。じゃあどの程度の出来高?と質問がきそうですが、ETFによって価格もまちまちなので具体的な回答は難しいです。売買する際に流動性で困らなければ特に問題はないかと思います。

 ちなみに極端に出来高の少ないETFは大抵板がスカスカなことが多いです。そういうETFは今回の中国株ETFの様にマーケットメイカーが仕事をしなくなったら株価が異常値をつけやすくなるので要注意です。

 また、ETF連動の国が休場の時は触らないようにした方がいいです。今回中国株ETFが異常値を付けた大きな理由は中国が連休だったからです。海外が休場しているかの確認にはJPXカレンダーが簡単でおすすめです。ただ、中国の休場日はなぜか記載されていませんが…

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ETFの便利な活用方法

 最後に簡単に僕なりのETFおすすめ活用方法を紹介します。

  1. 分散投資ができる
  2. 先物や商品と違って損益通算ができる
  3. いざという時のヘッジに使える

 これらが個人的にETFの個人的メリットです。例えば持っている株を売りたくないけど日経平均が下がりそう…そんな時は日経平均やTOPIXのインバースがおすすめです。1357や1360のETFは、日経平均が下がれば価格が上がってくれるので、現物の下げ分をETFの利益で相殺できます。

 先物を売ればいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが、先物と株は損益通算ができません。損益通算できないのは大きなデメリットです。極端な例だと株で+1,000万円、先物で-1,000万円だった場合、収支で見ると±0円ですが、株の税金が約200万かかるので税金込みだとマイナスになってしまいます。こういったことが起きないためにもヘッジは先物ではなくETFの活用がおすすめです。

 また投資信託の様に分散投資できるのもメリットの1つです。日本やアメリカの株を買いたいけど何買えばいいかわからない…と言う方は、ETFから選んでみるのはいかがでしょうか。ETFは先ほど言ったように日経平均やTOPIXと連動するETFもあれば、インドや中国など特定の国や半導体や銀行など特定のセクターと連動するETFもあります。個別株はわからないけどこの分野に投資してみたい、なんて人はETFの活用をぜひ選択肢に入れてみてください。

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 中国株ETFで起きたことと、それにたいしての戦略や教訓についてお伝えしました。今回のことは不思議とXでそれほど話題にはなっていません。ですが投資初心者ほど今回起きたことを理解しておかなければ、次また同じことが起きた時に理解せずETFをトレードして大損してしまうかもしれません。

 今回の記事で一番伝えたかったことは市場価格と基準価額の違いです。市場価格と基準価額に乖離が起きている時はチャンスの半面、ETFが上手く機能していないのでリスクも高いです。ETFをトレードする際はマーケットメイカーがいるか、極端に出来高が少なくなく板に厚みがあるかをチェックした上でトレードするようにしてください。

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めたんmethane
資金たったの50万円で専業トレーダーになった人。板読みデイトレードで資産を増やした後は短期トレードや中長期トレードもやりながら、在宅でできる中古家電せどりやブログ・Youtube等で副収入も作っている。お金の貯め方・増やし方・守り方の3点をメインに日々情報発信をしている。