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20代・30代からの資産形成は株主優待・配当金投資がおすすめ

 資産形成とはゼロから資産を貯金や投資で増やしていくことをいいます。資産形成にはさまざまな手段がありますが、これまで資産形成を意識したことのない方におすすめしたいのは株主優待と配当金を活用した長期投資です。株主優待・配当金投資は長い目線でみると低リスクかつ高い確率で安定したリターンを得られるやり方で、自分が友人・知人から相談を受けた時に必ずおすすめする投資手法です。

  資産が少ない方や投資未経験者でも株主優待・配当金投資は楽しく始められるのもメリットのひとつです。まったく資産がない方はこの記事の最後に貯金の仕方についての方法を記載しているので、ぜひ一度目を通してみてください。老後2,000万円問題をよく聞きますが、こちらの記事がその問題の解決に少しでも貢献できたら嬉しく思います。

 こちらの記事で紹介している投資手法は実際に自分自身が2019年より行っている投資手法で、↓で記載している書籍「楽しみながらがっちり儲かる 優待バリュー株投資入門」に紹介されている手法を活用したやり方です。やり始めた期間はまだ短いですが、資産形成自体は投資を始めた2012年から考えていて、ようやくこれだ!と思うやり方が見つかりその内容を紹介しています。

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Contents

【結論】20代・30代資産形成のおすすめは配当金・株主優待投資

 資産形成には、定期預金・株式投資・NISA・投資信託・外貨預金・FX・iDeCo・不動産・REITと、さまざまな手段があります。資産形成初心者の人からすると手段が多すぎて何から勉強をし始めたらよいかわからず、面倒になって結局銀行預金をしてしまっている人は多いと思います。

 銀行預金はお金が増えることはありませんが、投資と違って減ることもありませんので、手段としては正直悪くありません。知識のないまま株式投資を始めてしまって大きな損失を出してしまう人も多いですし、不動産投資や仮想通貨などで騙されてしまって取り返しのつかない損失になっている人も一定数います。やり方やリスクもわからないまま始めるくらいなら、銀行預金をしておいた方がマシです。そしてもし投資を始めるのであれば、必ず最初は少額資金で始めてください。

 投資では高いリターンを求めるのであれば高いリスクを取りにいかなければいけません。銀行預金だと低リターンではありますが、その分低リスクといいますか、ノーリスクといっても問題ないでしょう。数ある投資の中で、配当金・株主優待投資はミドルリスクミドルリターンであり、長期目線で考えると高い確率で少しずつ資産を形成できる手段だと自分は考えています。

配当金とは…会社が得た利益の一部を投資家に分配することです。株主は持ち株数に応じて利益の還元を受けられます。日本では年に1~2回程度実施する企業がほとんどで、会社の利益の状況にってよ配当金額が決定されて、利益があるのに支払わない企業もあれば赤字でも支払う企業は存在します。

株主優待とは…企業が株主に自社商品やサービスなどの優待品を贈る制度のこと。上場企業のうち1,500社を超える企業が優待制度を導入しています。企業側としては株主に自社商品やサービスを知ってもらうことでファンになってもらいやすくなり、株の保有期間が延びることで安定株主が増える利点があります。

配当金・株主優待投資は初心者でも簡単に楽しく始められる

 配当金・株主優待投資は初心者にも比較的ハードルが低く、楽しく始められるのもメリットの一つです。さまざまな個別銘柄を物色してどんな株主優待があるかを調べていき、欲しい株主優待が見つかれば割安になるのを待って購入します。実際に投資をしていくと年に1~2回家に優待品が届き、投資する銘柄が増えれば増える程家に届く優待品も増えていくので、投資をしている実感も湧きますし資産が少しずつ確実に増えていくのもわかります。

貯金をし続けていてもお金は増えない

 今の時代は貯金をしていてもお金が増えることはありません。定期預金や財形貯蓄などの制度も同じです。年間で0.1%増えて1,000,000円が1,001,000円になったところで生活が豊かにはなりません。最低限必要なお金は銀行にいれておく必要はありますが、余剰資金については投資に回していった方が長い目線でみると効率よくお金は増えていくと思っています。

会社員の生涯賃金を知っておく

 dodaが発表している平均年収をみると、20代は348万円、30代は444万円、40代は573万円、50代以上は613万円となっています。たとえば22歳から65歳まで働くとすると、総額2億1,519万円となります。税金や社会保険で25%引かれたとすると手取りは1億6,139万円。この金額で80歳まで生きられるかどうかを考えてみてください。社会に出てから死ぬまでには一般的に、結婚・出産・住宅購入・リフォーム・子どもの教育・老後とさまざまなイベントがあります。もちろん食費や通信費・水道光熱費など日々かかる費用もあります。

 一度ご自身で計算してみたらわかると思いますが、2億円だと正直足りないと感じる人は多いでしょう。物欲がない人であったり、田舎暮らしをしていたりする人であれば2億あれば十分かもしれません。しかし都会暮らしで子供がいる人にとって、生涯賃金2億円だと65歳までは無駄な支出を抑えていけば生活は可能ですが、貯金額が少ないので老後もずっと働き続けなければいけません。

投資信託やiDeCoは簡単だが面白味はない

 株式投資には投資信託やiDeCoといった手段もあって一部を振り分けるのはありですが、資産形成のメインとしてやるのにはあまりおすすめできません。理由としては単純に面白みに欠けるからです。投資信託やiDeCoは最初に投資する商品と毎月の投資額を選んだら後はもうすることはほとんどありません。何もせずとも毎月自分が選んだ商品に積立投資をしていき、日経平均や世界全体の株価が下がると自分が投資している商品も値下がりしますし、日経平均や世界全体の株価が上がれば自分の投資している商品は値上がりします。基本的には手数料の安いインデックス投資を選択されると思いますので、自分の意思でできることは何もありません。

 配当金・株主優待投資であれば自分が欲しい株主優待や割安な銘柄を探したり、株価が上がっている時や下がっている時でさまざまな戦略を取ったりできるので、投資をしている実感も湧きますし、自分の大切なお金をどう投資するのかを自分の意思で明確に選べます。毎年貯金額の一部を投資に割り振ることで投資できる銘柄が増えていき、家に届く優待数も着実に増えていくので、投資をする楽しさも実感できるでしょう。もちろん最初はうまくいかないことも多いですが、投資の勉強と経験をし続けていけば少しずつ成長していきます。

短期トレードは大半が負ける世界

 デイトレードや短期トレードで億り人になる…株式投資をすると誰もが一度は憧れる世界です。しかし短期トレードは弱肉強食の世界で、勝ち続けられる人は1割前後で8~9割近くの人が負けてしまいます。そういうことを理解した上で短期トレードをはじめるのはありですが、資産形成という面でみると自分はおすすめできません。

 自分自身は2015年9月より専業トレーダーとして株式投資の収益だけで生活をしています(副業もしていますが)。だからこそデイトレードや短期トレードの難しさ・厳しさを知っています。もちろん夢もありますが、自分は安易におすすめすることはできません。しかし、配当金・株主優待投資は長期的な目線で投資を続けていれば、高い確率で多くの人が資産を少しずつ増やしていけるでしょう。

 投資で短期間に2倍3倍とか、100万円で億稼ぐとか、ごく一部の人が達成できるだけですしその多くは運が良かっただけ。普通に考えると年間で3~5%近く資産が増えていくだけでも大きな利回りです。3%だったとしても銀行預金と比べると数十倍の成果です。夢を見たい気持ちはわかりますが、資産形成では現実をみていくことが大切です。

年3%増やせたら20年で2倍近くに増える

 短期間で資産を10倍に増やしました!億達成しました!みたいな記事ばかり見ていると、年間3%の利回りってどうしてもバカにされがちなんですけど、長い目線で見ると大きな効果を発揮します。実際にシミュレーションしてみました。

運用利回り3%と5%の増える金額を具体的に把握する

 最初に一括で240万円を投資して、20年間利回り3%でお金が増えていくと、最終的には4,369,812円となります。増えた金額だと200万円弱となり、およそ2倍近くに増えていることがわかります。

 同様に一括で240万円を投資して、20年間5%の利回りでお金が増えていくと、20年後には6,510,337円となります。増えた金額は400万円強となります。

 1年や2年で見ると3%の利回りだとたいして増えないように感じますが、このように時間を武器にすることで大きくお金を増やすことが可能です。実際に資産形成をされる方は最初にまとまったお金を投資するのではなく、給与所得の一部を投資に回していくことがほとんどだと思います。次に積立投資での利回りを確認してみましょう。

期間20年間 運用利回り年3% 毎月1万円の積立投資

 20年間の積立なのて投資金額としては240万円。最終的には3,283,020円になっているので、増えた金額としては約88万円です。これを少ないと思うかどうかは人それぞれですが、積立金額を2倍にすれば増える金額も2倍になりますし、20代から始めておけば40年間は積立投資ができるわけなので、結果はさらに大きくなるでしょう。

期間20年間 運用利回り年5% 毎月1万円の積立投資

 続いて期間と積立金額は同じで、利回りが3%から5%に増やしてみました。積立投資金額は240万円で最終的に4,110,337円となっているので、増えた金額としては約170万円。

 これも利回り5%で170万しか増えないのか…と思う人もいるかもしれませんが、積立金額を増やすことでさらに大きな収益となります。短期的に170万円を投資で増やすことはとても難しいことですが、このように時間を味方につけることで、投資のプロでなくても大きな資産がなくとも、増やすことが可能です。

参考にしたシミュレーションサイト

65歳で資産2,000万円到達の具体的道筋

 さきほどのシミュレーションサイトを使って、老後2,000万円問題を解決するためにどんなペースでお金を増やしていけばよいか、具体的に確認をしてみましょう。期間は30年間とします。

 利回り3%の場合だと、毎月3.5万円の積立投資を続ければ、30年後に20,395,791円になることがわかります。3.5万円だと年間で投資額は42万円、会社員の方であればボーナスも考慮すると42万円の積立投資は現実的な数字ではないでしょうか。

 利回りを5%に設定すると、毎月2.5万円の積立投資で30年後には資産が20,806,466円になります。利回り5%を継続させるのは難易度の高いことですが、こちらの記事で紹介する投資銘柄の探し方を活用すると、配当金や株主優待だけではなく値上がり益まで狙えるので、不可能ではないと思います。

20代・30代から資産形成を始める理由

ではここからは20代・30代から資産形成を始める理由について紹介していきます。

投資は初心者でも長い目線でやれば勝ちやすい

 短期トレードは弱肉強食の世界と紹介しましたが、株式投資は長い目線でみるとプラスサムのゲームです。短期トレードはゼロサムゲームの世界で、10,000円勝つ人がいればその裏で10,000円負ける人が存在します。プラスサムのゲームだからこそ投資初心者でもやり方を間違えなければ勝てる確率を上げられるので、自分は資産形成には長期投資を推奨しています。

長期投資は複利効果を最大限に活かせる

 早くから始める理由は積立投資のシミュレーションの説明でわかった人も多いと思いますが、複利の効果を活かせるからです。他にも、株式投資では毎年必ず株価が上がり続ける保証はありません。シミュレーションでは毎年3%や5%安定して上がり続ける設定で行いましたが、実際の株式投資では上がったり下がったりします。その為、投資期間が短いとちょうどその期間に不景気が訪れて株価が全体的に下がってしまって、思ったほどの利回りを得られないどころか、マイナスのパフォーマンスで終わってしまうこともあります。 長い目線でみると景気の良い時もあれば悪い時もあるので、いい感じに打ち消しあうことで平均的に3~5%の利回りを狙えます。

時間があるから少額で試しながら投資の勉強が可能

 自分の大切なお金を投資するわけですから、どうしても最初は慎重になるものです。自分の話になりますが、22歳の頃(2012年)に株式投資を始めて、最初は証券口座にお金を入金するのも慎重になってしまい少しずつ入金したのが懐かしいです。そして株価が値下がって損をするのが怖くて、最初は10万円未満の株を購入してどんなものか試してみました。

 少しずつ慣れていきつつさまざまな本やブログで勉強をして、いろいろなやり方を最初は試していました。投資1~2年目はこれといった手段が結局最後まで見つからず、24歳になった時に転職をして証券ディーラーとなり、25歳になってからは個人投資家に転身してそのタイミングでようやく自分なりのやり方が見つかりました。

 結局自分なりのやり方が見つかるまで3年近くかかったわけですが、これも時間があるからこそできることです。早く始めれば始めるほど株式投資が長く行えますので、少額でさまざまなやり方を試せるのもメリットの一つです。

 自分が25歳の頃(2015年)はデイトレードをメインとしていて、27歳くらいからはデイトレードと短期トレードを組み合わせた投資を行っています。こちらの記事で紹介している配当金・株主優待投資は2019年頃から実践している手法で、実際に数十年経験されている方から学んだ手法となっています。

“楽して簡単に儲かる投資”はすべて詐欺だと思っておけ

 投資はお金が絡む世界なので詐欺も多いです。本当に多いです。個人的には何でそんな内容を信じてしまうのか…といった内容の詐欺ばかりで、たった一つのことを頭にいれておくだけで、詐欺に巻き込まれる可能性を防げると思っています。それは「楽して稼げる方法などない」ということです。

 普段お仕事で大変な思いをしてお金を稼いでいるにもかかわらず、投資だと簡単に稼げるなんて少し考えるとおかしいことがわかります。それほど簡単に稼げるのであれば誰もが始めるでしょうし、テレビやネットニュースなんかでもたくさん紹介されるでしょう。しかし、そういった話を見かけたことはないと思います。そもそもそんな”うまい話”が一般人なんかに回ってくること自体もおかしい話なんです。だから、楽して簡単に儲かる投資話はすべて詐欺だと思っておいて間違いありません。2012年から投資をしていますが、いまだにそんな投資を経験したことはありません。

【配当金・株主優待投資】資産形成の具体的手法

 具体的な投資手法や銘柄探し、投資するタイミングについて解説していきます。

【参考書籍】楽しみながらがっちり儲かる 優待バリュー株投資入門

 自分が配当金・株主優待投資をする上で参考にしているのはみきまるさんが書かれた「楽しみながらがっちり儲かる 優待バリュー株投資入門」といった本です。自分は2015年9月よりデイトレードメインでやってきましたが、いずれは配当金や株主優待などの比較的安定した収入で最低限の生活費(15~20万円程度)を確保したいという目標がずっとありました。短期トレードは勝った負けたの世界でいつまで経っても安定することがありませんからね。

 いろいろと本を読む中で、みきまるさんの書籍で書かれている優待バリュー株投資が低リスクかつ長期的に安定して資産形成できる手段だと思い、自分自身この本を参考にして2019年より長期投資をしています。毎年少しずつ投資資金を増やしていき、いずれは年間で200~300万円程度の収入を優待バリュー株投資(配当金・株主優待投資)で得たいと考えています。

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【投資銘柄探し】基準は総合利回りとミックス係数のたった2つ

 自分は性格上面倒なことが嫌いで、できるだけ楽をしたいと常に考えています。株式投資には上場銘柄が数千社もあるので、一つずつチェックをしていくと時間がいくらあっても足りません。過去に3回独学で配当金・株主優待投資をやろうとしたことはありますが、細かな条件を付ければ付けるほど途中で面倒になって辞めてしまっていました。

 そんな性格の自分ですが、みきまるさんの優待バリュー株投資の手法に書かれていた中から2つを投資する際のルールとしました。たった2つだけなら1銘柄あたり1分程度あれば調べられるので、面倒臭がりが自分にも続けられますし、会社員で仕事が忙しい人でも気軽に始められるでしょう。その2つは”総合利回りが4%を超えているか”と”ミックス係数が11.25未満の銘柄かどうか”です。

【総合利回りとは?】配当金・株主優待の総合利回りを4%以上に

 総合利回りについては説明せずとも想像ついている人は多いと思いますが、株主優待と配当金を合算した利回りを総合利回りといい、総合利回りが4%を超える銘柄だけを長期投資銘柄候補にしています。4%を下回っていれば利回りが悪いので、基本的には投資対象にはしません。

【ミックス係数とは?】ベンジャミングレアムが提唱したミックス係数が11.25未満の銘柄

 もう一つはベンジャミングレアムが提唱したミックス係数が11.25未満の銘柄を長期投資銘柄候補とします。ベンジャミングレアムは聞いた人もいるかもしれませんが、バリュー株投資の始祖と呼ばれる投資家で、ウォーレンバフェットの師匠です。

 ミックス係数はPERにPBRを掛けて算出します。PERが10倍でPBRが1.5倍でしたらミックスは15となります。ミックス係数が22.5以上の株を買うべきではないとベンジャミングレアムは言っていて、みきまるさんはさらに投資基準を厳しくしてミックス係数が11.25未満の銘柄に投資することを意識しているとのことです。

 自分自身はこれまで株価が割安か割高かの判断方法をわかっていませんでしたが、PERとPBRを掛け算するだけで割安さが判断できるミックス係数を使えば、簡単に割安銘柄を探し出せます。目標としては11.25未満ですが、総合利回りが大きく高かったりそれ以外で魅力があったりした場合は、ミックス係数が11.25を超えても良しとしています。

総合利回り4%かつミックス係数11.25未満の銘柄に投資して値上がり益も狙う

  • 総合利回りが4%以上
  • ミックス係数が11.25未満

 配当金・株主優待投資の投資銘柄基準についてはこの2つだけです。この手法のよい部分は、ミックス係数が11.25未満の銘柄は割安銘柄なので、毎年4%の配当金・株主優待だけではなく値上がり益まで狙うことが可能なところです。安定して毎年4%の利回りで資産形成しつつ値上がり益もうまく狙いにいくことで、やり方次第では利回りが5%、10%を超えるようなこともあるでしょう。

投資銘柄の効率的な探し方

 自分はできるだけ効率よく投資銘柄を探したいので、2つの方法で配当金・株主優待投資に適した銘柄を見つけ出しています。

楽天証券のスーパースクリーナーで高配当銘柄から絞る

 まず一つ目の探し方は、楽天証券のスーパースクリーナーの活用です。4%超えの配当利回り銘柄をスクリーニングで抽出します。この場合、株主優待までは把握できませんが、そもそも配当金だけで4%超えの銘柄を抽出できているのでここからミックス係数を割り出せば、総合利回りが4%を超えている銘柄かつミックス係数が11.25未満の銘柄が見つかります。

毎月欲しいと思う株主優待をチェックしていく

 楽天証券の株主優待ページで実際にどんな株主優待があるのかをチェックしていきます。株主優待を導入している企業は1,000社を超えているので、1社ずつチェックするのにはとても時間がかかります。こちらのページだとさくさく調べられるので、上から確認していき自分が欲しいと思える優待が見つかった時だけ、総合利回りとミックス係数を調べています。

 一気に全社調べるのはとても時間のかかる作業なので、自分は直近の株主優待だけを調べるようにしています。これなら年間で12回の作業で済みます。ただし3月や9月は株主優待が多い月となっているので、3月9月だけはどうしても時間のかかる作業になってしまいます。

投資するタイミングについて

 次は実際に投資をするタイミングについて解説していきます。

投資基準を満たしていても安易には買わない

 まずお伝えしたいのは、投資基準を満たしていても安易には買わないこと。株式投資では銘柄以上に売買するタイミングがとても大切です。どんなに酷い銘柄でも買うタイミングがよかったら儲かりますし、優良銘柄でも買うタイミングが悪ければ損失になってしまいます。とくに配当金・株主優待投資だと一度買ったら10年20年は売らないスタンスで投資をするわけなので、買うタイミングを大切にしてください。

 資産形成を始めたばかりの頃は投資資金も少ない人がほとんどです。投資基準を満たしているからといって簡単に購入していると、すぐに投資資金が尽きてしまいます。保有株よりさらに優良銘柄が見つかったから保有株を一度処分して違う銘柄を買うような投資をしていると、手数料もバカになりませんし、そういうやり方だといつまで経っても資産形成は難しいでしょう。

翌年以降も配当金は続きそうか?

 続いて考えてほしいことは配当金が翌年以降も続くのかどうか。総合利回りが4%を超えている銘柄はそもそも多くの投資家が欲しがるはずです。にもかかわらず株価が上昇せずに総合利回り4%をキープできているのには何か理由のある可能性を考えてみてください。その可能性の代表は業績の良し悪しです。

 業績が悪くなっている銘柄は少しずつ配当金額が下がることが多いです。現段階では総合利回りが4%を超えていても、業績が悪くなれば翌年には配当金額が下がり総合利回りが4%を割れてしまう可能性が高いでしょう。しかも、そうなった時には株価も大きく下がっていることが多いです。その為、総合利回りが4%超えの銘柄を見つけた後は業績が悪くなっていないかを必ず調べてください。

株主優待がクオカードなら優待廃止リスクは高い

 総合利回り4%かつミックス係数11.25未満の銘柄を抽出した時、株主優待内容がクオカードの銘柄が比較的多いです。株主優待内容がクオカードの銘柄は、優待廃止リスクが高いのでそのリスクを分かった上で投資するようにしましょう。長期的に株主優待が続いているのは自社商品や自社のサービスですので、長期投資を意識するのであればできるだけクオカードが株主優待の企業には投資しない方がよいのかもしれません。

少しずつ買い下がることが大切

 株主優待と配当金の2つで利回り4%超えの場合は100株だけの購入が一番資金効率はよいですが、配当金のみで総合利回り4%を超える場合は100株買おうが1,000株買おうが利回りは変わりません。その場合、一気に買うのではなくて買い下がることを意識してください。

 たとえば配当金のみで利回り4%超えの銘柄を見つけた場合、1,000株買おうと思っていても最初は100株だけにしておきます。株価というのは上がったり下がったりするもので、大底で買えることは少ないです。100株購入後に株価が下がっていけば少しずつ買い下がっていくことで平均購入単価を下げることが可能です。

最初に買ったタイミングより高値では買わない

 ただし、最初に購入した価格より上がった場合は買い増しをしないようにしましょう。その場合は予定していた1,000株を購入できないかもしれませんが、上場会社はたくさんあるわけですし他に魅力的な銘柄はきっと見つかります。配当金・株主優待投資では値上がり益を狙うわけではありませんが、割安銘柄への投資を目的とすることで結果的に値上がり益も取れることが多いです。高値で買ってしまうとその分リスクは上がってしまいます。

利食いのタイミングについて

 利食いや損切りのタイミングについても知っておきましょう。

利食いは別にしなくてもよい

 配当金・株主優待投資は長期投資で、(購入価格と比べて)4%の総合利回りが続くのであれば10年20年経とうがずっと持ち続けていて問題ありません。なので基本的に利食いはしなくてもよいです。大前提としてこの考え方を持っておいた方がよいでしょう。

1.5倍、2倍、3倍と上昇するにつれて少しずつ利食いする

 どうしても株価が上がって利食いをしたい場合は、購入価格から1.5倍、2倍、3倍になるにつれて少しずつ利食いしていくのはありだと思います。ただし、この場合は配当金のみで投資している場合だけになるかと思います。株主優待がある銘柄だと、100株だけの投資が一番利回りのよいはずです。なので、株価が上昇しても売る必要は基本的にありません。

 しかし、投資している企業に株主優待がなく配当金だけで4%の利回りを超えている場合は、大きく株価が上昇した場合、現在価格と比べたら利回りが4%を切っていることもあるかと思います。そういう時に100株だけでなく数単元持っている場合は、分割で利食いをするのも選択肢のひとつでしょう。

買いたい銘柄の購入資金が足りない場合に利食いをして購入するのはあり

 他にも、新たに投資したい銘柄が見つかった時にどうしても資金が足りない場合は、現在価格での総合利回りを比較して、利回りの低くなっている銘柄があれば一旦その銘柄を利食いして新たな企業に投資するのもひとつです。

 ただし、この辺は判断の難しいポイントです。株価というのは一旦上がるとトレンドができて大きく上昇する場合があります。その場合は利回りがどうとか関係なく将来性に期待して買われるので予想以上に上昇することも多いです。だから中途半端な上昇で利食いをしてしまって後悔することもあるので、よく考えた上で決断をしましょう。

NISA制度を活用することで節税になる

 資産形成をゼロからスタートされる方は年間で100万円以上の投資をされる方は少ないと思います。そういう人のためにNISA制度を活用するのもひとつです。ただしNISAは非課税期間が5年しかありませんので、長期投資をする人にとっては正直そこまでメリットがあるわけではなく、自分としてはあってもなくてもどちらでもいいのかな、という印象です。NISA口座で購入した銘柄は一生涯非課税かつ損益通算ありなのであれば、大きなメリットなのですが…。個人的はまだ穴の多い制度なので、積極的に利用しなくてもよいのかな、という印象です。

損切りのタイミングについて

 続いて損切りのタイミングについて解説していきます。大前提としては株価が下がったからといって損切りする必要はありません。利回りも株主優待も変わりなければ、ずっと持ち続けていて問題ありません。

配当金減額や株主優待廃止は損切りタイミング

 投資している企業が配当金を減額したり株主優待を廃止したりすると損切りをするポイントになります。購入時価格と比べて総合利回りが4%未満になれば損切りをしましょう。投資した理由は総合利回り4%かつミックス係数11.25未満だから投資をしたはず。そのどちらかの理由が崩れたら、損切りをするべきです。もちろん損切りをした場合は購入価格より株価が値下がっている可能性は高いのでお金が減ってしまうことが多いですが、さらなる値下がりを防ぐ為にも、購入した理由が崩れたのであれば株を手放すべきです。

株価が下がれば寧ろ買い増しを検討する

 しかし、理由もなく株価が下がっている場合はどれだけ評価損が増えたとしても損切りをする必要はとくにありません。寧ろ総合利回りが高くなるのですから、買い増しを検討するべきです。業績が悪くなるかもしれないといった懸念で値下がりをしているのであれば、買い増しをせずに様子見をするべきですが、日経平均が下げていることで連動して下げているだけであれば、買い増しをするのも選択肢のひとつです。

日経平均が上げ相場・下げ相場どちらかは意識しておく

 最後に、日経平均が上昇しているのか下落しているのかで取るべき戦略は変わるので、その部分について解説をしていきます。

日経平均を見ると相場の強弱はすぐわかる

 日経平均を見るだけで、日本に上場している銘柄が全体的に強い動きをしているのか弱い動きをしているのかはある程度想像つきます。配当金・株主優待投資は日経平均の動きを気にせずに、個別銘柄の総合利回りとミックス係数だけを見て投資をするので気にする必要はあまりありませんが、たまに見ておくと有利に働くことがあります。

 難しく考える必要はなく、日経平均のチャートを見て右肩上がりに上がっていれば強い動きをしていて、だらだらと下げていれば弱い動きをしている…そんな認識で大丈夫です。

上げ相場だと中々買うチャンスはないので焦らない 

 日経平均が上げ相場の時は個別銘柄も軒並み強い動きをしているので割安な銘柄はあまり見つかりません。なので、資金があってもあまり買えるような銘柄は見つからないでしょう。そういう時に焦って買う必要はなく、年に1~2度大きく下げる局面は必ずあるのでそういった局面がくるのをじっと待ちましょう。焦って高値で買ってしまうと、総合利回りは4%を超えていたとしてもその後に日経平均が大きく下がってしまい評価損を抱えることになる可能性があります。

下げ相場だとすぐに資金が足りなくなるから銘柄厳選する

 日経平均が下げ相場であれば、総合利回り4%を超える銘柄がたくさん出てきます。軒並み買おうとすると資金はすぐになくなってしまうので、下げ相場であれば上げ相場以上に購入する銘柄を厳選する必要があります。総合利回りが4%を超えている中で、来年以降も業績が維持できそうか、チャートの形を見て株価は底値付近なのか、そういったことを確認した上で銘柄を選別していきましょう。

株式投資の始め方

 ここまでで配当金・株主優待投資についての解説はすべて終わっています。ここからは株式投資初心者のために、株式投資の始め方と支出の見直し方法について解説していきます。株式投資ではまず口座開設をしないと始めることはできません。この口座開設の会社を間違ってしまうとどれだけ株でお金を増やせたとしても、売買手数料が大きくかかってしまっていつまでたっても儲からないので注意が必要です。

銀行や対面証券で口座開設しては駄目な理由

 口座開設してはいけない代表は銀行や対面証券です。対面証券は具体的な名前を出すと野村証券や大和証券、後は地方にあって営業に来られる証券会社の多くも対面証券でしょう。こういう会社では株の売買をする際の売買手数料がとても高いです。一回あたりの売買で1万円かかることも多く、これだとどれだけ投資で儲かったとしても売買手数料で相殺されてしまいます。なので銀行や対面証券では口座開設をしないように注意してください。

ネット証券で口座開設をしよう

 必ずネット証券で口座開設をしましょう。ネット証券の主要証券会社は松井証券・楽天証券・SBI証券・GMOクリック証券等があります。その中でもとくにおすすめが楽天証券です。楽天証券では主要証券会社の中でも手数料が安いですし、1日の売買金額100万円未満であれば売買手数料が無料です。配当金・株主優待投資だけであれば1日の売買金額が100万円を超えることはほとんどありません。その為楽天証券であれば売買手数料は一切かからず取引ができるでしょう。

口座開設後は入金すれば株式投資を始められる

 口座開設が終われば後は入金をするだけで株式投資を始められます。口座開設⇒入金⇒株を買う、この3段階で株を買えますので意外と簡単です。難しいことは考えず、まずは口座開設をしてみて、口座開設が完了すれば指定された口座にお金を振り込みましょう。入金が反映されたら市場の開いている平日の9時~15時であればいつでも株が購入できます。

支出の見直しも必ずしておく

 資産形成をゼロからスタートするには、給料の一部を投資に回す形となる人がほとんどでしょう。しかし支出が多ければ中々貯金ができず、いつまで経っても投資にお金を回せません。ここからは自分が行ってきた支出の見直し方について紹介していきます。

【貯金の目的を見失わない】趣味や食費までは削らない

 大前提として、我慢をし過ぎないことが大切です。いくら老後にたくさんのお金を残せたとしても、今我慢しすぎると人生の楽しみは少なくなってしまいます。無駄遣いは駄目ですが、必要だと思ったことにはしっかりとお金を使いましょう。日々の食費や年に何度かの旅行、自分の趣味や家族のためにはお金を使うべきです。

【最長3年間】ストイックに支出を切り詰める時期はあってもよい

 ただし、期間を決めてストイックに貯金をするのも選択肢としてはありだと思います。自分は社会に出てから約2年間は支出を切り詰めていました。書籍代には月1~2万円近くつぎ込んでいましたが寮暮らしだったとはいえ、年収300~350万円しかなかったにもかかわらず2年間で200万円近くの貯金を作りました。ちなみに大阪に住んでいた時のお話です。

 自分はその貯金があったからこそ、証券ディーラーになる為に大阪から東京へと行けました。証券ディーラーをしていた頃は月収15万円だったので当然毎月赤字でして、2年間で作った貯金で生活費を補填することで何とか生活が成り立っていました。

保険の見直しは節目ごとに

 保険は一度加入してから放置している人は比較的多いですが、節目ごとに見直しましょう。社会に出た時・結婚した時・子どもが生まれた時・家を購入した時。節目ごとに必要な保険は変わってきますので、その都度自分が入っている保険を見直してみてください。ただし、何でもかんでも解約すればいいわけではないので、その辺は気を付けてくださいね。保険は万が一の時に必要になるものです。自分に必要な保険を吟味した上で見直しをしてください。

 周りに保険について信頼できる方がいればその方を頼ってみてください。もし周りにいなければ、保険のプロに無料で相談ができる保険見直しラボを活用してみてください。また、第三者の意見を一度聞いてみたいと考えている人も保険見直しラボの活用を検討してみてください。

スマホは格安SIMに

 スマホは当然格安SIMにしておきましょう。自分はOCNモバイルONEと楽天モバイルの2台持ちで月額3,000円強の支払いで済んでいます。今ではdocomo回線を使用できるahamoでも月額3,000円近くで契約できるので、格安SIMの回線速度を心配している方でも安い価格で契約可能です。スマホに月額5,000円以上支払っている方はプランの変更もしくは会社自体の変更をおすすめします。

 ちなみに楽天モバイルだと楽天ポイントがたまりやすくなるので、楽天市場を頻繁に利用される方は大きな節約となるので楽天モバイルがおすすめです。

ネットでの買い物はハピタスを経由する

 インターネットでよく買い物をされる方はハピタスを経由することでポイントがついて節約になります。たとえば楽天市場で購入する前にハピタスを経由してから買い物をすることで1%ポイント還元されます。じゃらんで旅行予約する時も、ハピタスを経由してから予約をすれば1.5%のポイントが還元されます。

 他には楽天のクレジットカードを作るだけで10,000ポイントがつくこともありますし、DMM.COMの電子書籍を初めて利用された方には300ポイントがつきます。ハピタスでは1ポイント1円として使用できますし、銀行口座へと振込することも可能なのでポイントの消費も簡単です。

頻繁に消費するモノはまとめ買いを意識する

 頻繁に消費するモノはまとめ買いすることを意識してください。たとえば自分だと飲み物は必ずまとめ買いをしています。お酒好きですが太りたくないので家ではよくハイボールを呑んでいます。細かくお店で買うと割高になるので、自分は角瓶5L×4本をまとめて購入しています。他にも炭酸水やエナジードリンクなどは店で買わずにまとめ買いをしています。楽天市場ではセール時のタイミングかつ5の倍数の日にちであればたくさんポイントがつくので、その日を狙って購入することで、年間でみると数万円の節約にはなっています。

まとめ

 資産形成は早くから始める程有利です。今こちらの記事を最後まで読んでいる20代・30代の方はとても意識が高く、資産形成を真剣に考えている方だと思います。自分はこちらの記事で伝えている通り、資産形成をする上で一番よいのは配当金・株主優待投資だと考えていますし、自分自身まだ始めた期間は短いとはいえ書籍を参考にしつつ2019年より実践もしています。

 こちらの記事を読んで配当金・株主優待投資で楽しく資産形成をはじめられる方が一人でも増えると嬉しく思います。

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めたんmethane
資金たったの50万円で専業トレーダーになった人。板読みデイトレードで資産を増やした後は短期トレードや中長期トレードもやりながら、在宅でできる中古家電せどりやブログ・Youtube等で副収入も作っている。お金の貯め方・増やし方・守り方の3点をメインに日々情報発信をしている。