板読みデイトレードを実践されている方からさまざまなコメントを貰う中で、似たような負け方をしている方が多いことに気付いたので、やりがちな負けパターンについて記事にしました。
ただしデイトレードはその人の性格によって向いているやり方があるので、こちらの記事で記載している負けパターンが逆に向いている場合もあります。同じ板読みデイトレードでも勝ち方・負け方は人それぞれです。その為、こちらの記事で紹介している負けパターンも一度ご自身で本当に優位性がないかどうか検証してみることをおすすめします。
板読みデイトレードの手法については別記事で公開していますので読んでない方はまずそちらを読んでください。
この記事の内容を動画で観たい方はこちらをご覧ください
Contents
板読みは裁量トレード
大前提として板読みデイトレードは裁量トレードです。手法を一言で説明するとスプレッドのある銘柄のスプを抜いていくだけではありますが、機械的にスプレッドの最安値に指値買いを入れて、約定したらスプレッドの最高値に売り注文を入れるだけで勝ち続けることは難しいです。
その日の地合いや銘柄ごとの癖によって買いや売りを入れるべき価格は都度変化します。当然正解はありませんし勝率も6割を狙っていくので、優位性の高いことをやり続けることが勝つ為に大切な要素です。
裁量トレードとは自分の判断で投資判断を行うことを指しています。これとは逆に過去のデータに基づいて機械的なトレードを行うことをシステムトレードと言います。
勝ちパターンを見つけていく
機械的に勝つことはできませんが、勝ちやすいパターンであればあります。自分だけの得意な勝ちパターンを見つけていくことがデイトレードで勝つ為には必須要素です。
僕自身の板読みデイトレードの勝ちパターンについては別記事でも記載していまして、勝ちパターンの見つけ方としてはデイトレブログを作る事がおすすめです。毎日勝った理由や負けた理由を文字に残していくことで自分自身のトレードの内容が把握しやすくなります。
デイトレしてはいけない銘柄
それではデイトレしてはいけない銘柄について紹介していきます。先程もお伝えしていますが、これから紹介することは一般的に負けている人が多い銘柄であって、全員が必ず負ける銘柄ではありません。
その為、食わず嫌いをせずに一度でもいいので本当にデイトレしない方がいい銘柄なのか、優位性がない銘柄なのかをご自身で一度はデイトレして試してみることをおすすめします。ただし、これから紹介する銘柄はどれも僕自身は板読みデイトレードで触る事はない銘柄ばかりです。
出来高100万株超えの銘柄
新興銘柄で出来高100万株を超える銘柄は何かしらの材料が出ていることが多く、ボラが激しく難易度の高い銘柄となります。板読みデイトレードは自分より上手な人と戦わないことが勝つ秘訣の1つなので、ボラと出来高のある銘柄を触っていては勝てる可能性は低くなります。
一日の出来高30万株前後が一番おすすめですが、5~10万株くらいの出来高も地味におすすめです。というのも出来高5~10万株くらいだと1日にデイトレするチャンスは1~2回くらいしかないので、専業デイトレーダーの人だとそんな銘柄は効率が悪いので触りません。なので難易度がとても低くデイトレ初心者でも比較的勝ちやすい銘柄となります。
1日の出来高5~10万株くらいの銘柄を毎日20銘柄くらいピックアップしておいて、すべての銘柄を1日1~2回トレードするというのも1つの戦略です。忙しい売買をする必要はないので面白味はないかもしれませんが、他の仕事やトレード手法と同時並行でできるのはメリットです。
IPO銘柄
IPO銘柄はボラと出来高があり魅力的に見えるかもしれませんが、非常にリスクの高い銘柄です。個人的にはデイトレで絶対に触ってはいけない銘柄です。IPO銘柄だと買った瞬間に急落したり売り気配になったりで数秒で1万円近く負けてしまうことが多々あります。
また、上場したばかりだとチャートが形成されていないので、支持線や抵抗線等の情報量が少なく、トレードの優位性が小さくなります。板読みデイトレードと言ってもチャートを見た方が勝率は上がります。上場してから5~10営業日くらい経つと落ち着いてくるので、デイトレするならそのくらいを目安にしましょう。
スプレッドのない銘柄
僕がやっている板読みデイトレードはスプレッドありきの手法なので、スプレッドのない銘柄でデイトレしてはいけません。上画像左側の板が正にスプレッドのない銘柄でして、買い板と売り板の枚数もほぼ均等になっておりスプレッドができるタイミングもなさそうで板読みは使えません。
上画像右側の板もスプレッドは一見なさそうですが、こちらは板の厚さにムラがあるのでまとまった買いや売りが入ったタイミングにスプレッドができる事もあります。厚い買い板もありますのでこういう銘柄は板読みがしやすい銘柄です。
板読みがしやすい銘柄かどうかの判断は実は結構難しくて、この判断ができるかどうかで勝率は大きく変わります。
スプレッドはあるけど人がいない銘柄
スプレッドはあっても人がおらずアルゴばかりの銘柄だと損切りばかりになってしまいます。板に人がいるかどうかの見極め方は難しいのですが、わかりやすい判断方法として厚い買い板が株価が動くのと同時に動いている銘柄であれば、人が少ない銘柄だと判断できます。他には現在価格に近い買い板や売り板の枚数が数秒ごとに変動しまくっている銘柄も人は少ない銘柄です。
人がおらずアルゴばかりの銘柄かどうかを判断することは最初は難しいです。なので1つの解決策として、同じ銘柄で何度も損切りが続いたり、(例えば)5,000円負けたりしたらその銘柄は触らないといったトレードルールを作っておくことがおすすめです。
僕自身は人がおらずアルゴばかりの銘柄は「買った瞬間に急落して底値で損切りとなり、損切りしたらまた株価が上がって損切りしない方が良かった」みたいなパターンが多く非常にストレスが溜まるので、チャンスだと思っても出来る限り触らないようにしています。
ボラが大きすぎる銘柄
ボラが大きすぎる銘柄は1度の損切りが5,000円とか10,000円になることが多く、取り返すのが大変なので触らないようにしています。ボラが大きい銘柄の特徴として先程紹介したIPO銘柄や材料の出た銘柄、他には高値圏で推移している銘柄や3,000円以上の銘柄等があります。
IPO銘柄や材料の出ている銘柄だとボラが大きいのは触る前からわかることですが、高値圏で推移している銘柄はゆったりとした動きから急に大きく下げたり売り気配になったりすることがあるので注意が必要です。
また3,000円以上でスプレッドのある銘柄だと、個人の投げ(損切り)でも100円~200円簡単に動くので100株でも大きな損失となります。デイトレ銘柄の選別でも記載していますが、3,000円以上の銘柄は1ティックが5円となりリスクが高くなるので触らない方がいいです。
僕自身デイトレする前は必ずチャートのチェックをして、高値圏で推移している銘柄は極力触らないようにしています。自分が得意とする板の動きであれば高値圏の銘柄でもデイトレすることはありますが、急落を警戒して100株でトレードをすることがほとんどです。
板がスカスカすぎる銘柄
板読みデイトレードはスプレッドのある銘柄を狙ってデイトレードをしますが、あまりにもスプレッドが大きすぎたり、板がスカスカすぎる銘柄は要注意です。というのもまとまった売りが降ってくるだけで株価が大きく値下がったり、引けに処分しようと思っても板が薄すぎて大きな損切りとなったりしやすくなるからです。具体的には一日の出来高が3万株を切っていたり、買い板が5,000株を切っている場合は極力触らない方がいいです。
ただ板がスカスカすぎる銘柄は、裏を返せば異常値を付けやすくなるといったメリットもあります。異常値を付けた場合株価は慌てて戻る傾向があるので、それを狙って指値買いを入れるというのは手段の1つでもあります。正解はありませんがリスクとリターンのバランスを見極めて、板がスカスカすぎる銘柄もやり方次第では大きな収益チャンスになることは頭に入れておいてください。
東証プライム銘柄
僕自身がデイトレしている銘柄は東証スタンダード市場と東証グロース市場から選んでいまして、東証プライム銘柄からは一切選んでいません。というのも東証プライム銘柄はスプレッドのない銘柄が多いですし、出来高の多い銘柄も多いです。また、時価総額の大きな銘柄ばかりなので板の動き方も新興銘柄と比べるとちょっと違ってきます。
板読みデイトレードだと東証プライム銘柄は適していない銘柄が多いので、デイトレ銘柄からは除外しておいた方がよいです。
やってはいけないトレード
デイトレしてはいけない銘柄を紹介してきました。ここからは板読みデイトレードをする上でやってはいけないトレードについて紹介していきます。
チャートを見ずにトレード
板読みデイトレードは文字通り板を読んでデイトレードをしますが、チャートも見た方がより勝率は上がります。株価が高値圏・底値圏・ヨコヨコなのかで取るべき戦略は変わります。必ずチャートをチェックした上でデイトレするようにしてください。
僕が見ているのは日足チャートと5分足チャートの2つでして、チャートの見方に関しては板読みデイトレード手法の記事で紹介しています。
下画像2枚は板読みデイトレード手法の記事でチャート解説の部分で使用している画像です。
指数を見ずにトレード
指数のチェックをすることで大局観が掴めます。僕の言う指数とは日経平均やマザーズ指数を指します。
例えば監視している個別株が売られた時、その銘柄だけが売られたのであれば下がったところを買うことで利食いできるかもしれませんが、指数が下げたことで全体的に株価が下げているのであれば、更なる下げを警戒する必要があります。指数が強いのに理由もなく下げている個別株があれば、強気で買い向かうことで大きな利益になることが多く、これは僕自身の勝ちパターンの1つでもあります。
他にも、指数が強い日であれば全体的に強気で攻めていくとか、指数が弱ければ急落からのリバウンドを狙うとか、指数に動きがなければレンジを狙っていくとか、指数の動きをチェックすることでその日の全体的なトレード方針が決まることも多いです。
損切りを考えずのエントリー
板読みデイトレードは一日に数十回のトレードをしますが、指値買いを入れる前に必ず損切り価格を決めておく必要があります。優位性があるからトレードをするわけなので、損切り価格も決めずにトレードするなんてギャンブルをやっているようなものです。
そしてこれは板読み関係なくすべてのトレードに言えることですが、購入後に株価が下がって右往左往するような人は短期トレードに向いていないので長期投資に移行することをおすすめします。
手数料の高いプレ空
松井証券ではプレミアム空売りと呼ばれる空売りがあります。この空売りは手数料が高額ですし、板読みデイトレードは買い目線だけで見た方が勝率は上がるので空売りはしない方がいいです。
そもそも板読みデイトレードは数ティックを抜くトレード手法なので、トレード毎に手数料を払っていてはどれだけデイトレで稼いでも長期的には手数料負けしてしまいます。また、トレードは買いと売りの両方の目線で見ると難易度は上がってしまいます。それより買い目線だけで見た方がシンプルに相場を見ることができるので、上達が早くなります。
見せ玉を想定していない
板読みデイトレードでは厚い買い板があればそれを壁にして、厚い買い板の少し上に指値買いを入れることで勝率は大きく上がります。しかし、厚い買い板は見せ玉の可能性も高いので、「見せ玉かもしれない」と考えておく必要があります。また、指数が弱い日だと厚い買い板があっても簡単に売り崩されるので、下げ相場であれば特に厚い買い板を信じすぎないようにする必要があります。
下画像3418の1,403円に20,000株を超える買い板があったのですが、数分後には1,403円から1,400円へと指値の価格は変更されていました。少し変更するだけならまだマシで、消してくることもよくあるのでこういった見せ玉には注意してください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
板読みデイトレードで負けている人のパターンは結構似ていることが多かったのでこちらの記事でまとめてみました。板読みデイトレードを挑戦中の方はこちらの記事で当てはまっていることがあればぜひ対策をしてみてください。
また、板読みデイトレードがあまり上手くいっていない人がいましたらコメントをいただければアドバイスさせていただきますので、お気軽にコメントをしてきてください。
⇒デイトレードなら松井証券で口座開設!
⇒デイトレ用のパソコンと大画面モニターを購入する!
⇒デイトレ本を読んで手法と心構えを学ぶ!
必ず読んで欲しい記事
【初心者向け】デイトレードの始め方から儲け方までを徹底解説
専業トレーダーのデイトレ環境・トレードルームを紹介
板読みデイトレードで一日5,000円稼ぐやり方